2020年12月25日から始まったばかりの「劇場版ポケットモンスター ココ」を見てきました。
劇場版ポケットモンスターの23作目の作品であり、2020年7月公開予定でしたがコロナの影響で公開が延期、2020年12月25日に満を持しての公開となりました。
公開ほどなく見に行ったのですが、私が住む地域ではコロナがまた広がりを見せている時期でもあり、また、決め角や岩簿人気もまだまだあるため、いくつかあるスクリーンの中でもかなり小さなスクリーンでした。
冬休み中の平日だったのですが、公開直後のポケモン映画としてはあり得ないほど少ない人の入りで、コロナの影響がやはり大きいという感じでした。
この記事では、「劇場版ポケットモンスター ココ」の主題歌やゲスト俳優の情報、実際に見た映画の感想などをまとめています。
重要なネタバレはしません。
「劇場版ポケットモンスター ココ」入場者限定プレゼント
劇場に見に行くと全国合計300万名限定の入場者プレゼントがあります。
- ポケットモンスターソード・シールド「とうちゃんザルード:シリアルコード」
- ポケモンメザスタ スペシャルタグ「とうちゃんザル―ド」
- ポケモンカードゲーム「ココ」


「劇場版ポケットモンスター ココ」の楽曲は岡崎体育さんとトータス松本さん
「劇場版ポケットモンスター ココ」のテーマソングを含む劇中楽曲は以下の通り
- 掟の歌
- ココ(オープニングテーマ)
- Show Window
- 森のハミング
- ふしぎなふしぎな生きもの(メインテーマ)
- ただいまとおかえり(エンディングテーマ)
これらすべての作詞作曲は岡崎体育さんが担当、メインテーマのボーカルはトータス松本さんです。

エンディングテーマは木村カエラさんという、非常に豪華なラインナップです
「 劇場版ポケットモンスター ココ 」のゲスト声優は3名
最近のアニメ映画では、著名な俳優さんなどがゲスト声優として参加していることが多いです。
今回は以下の3名
- ザルード:中村勘九郎さん
- ココ:上白石萌歌さん
- カレン:中川翔子さん
ザル―ドはポケモンの種類の名前で本作にはたくさん出てくるのですが、中村勘九郎さんが演じるのはココの父親役のザル―ドです。
中川翔子さんに至っては、ポケモン映画ではゲストというよりもはや準レギュラーなんでは、という気がしなくもないですね。
「劇場版ポケットモンスター ココ」の感想
ここからは、実際に見てきた感想です。重要なネタバレはしません。
完全なるオリジナルストーリーなので見やすい
映画公開の2020年12月の時点で、ゲームでは「ポケットモンスター ソード・シールド」、TVアニメシリーズは「ポケットモンスター」が展開中ですが、「劇場版ポケットモンスター ココ」はゲームやTVアニメシリーズとは連動しておらず、まったくのオリジナルの展開です。
登場人物も、既存のキャラクターは、主人公サトシとピカチュウ、サトシのママ程度しか出演せず、あとは映画オリジナルのキャラクターです。
前提知識としては「ポケモンマスターを目指す少年サトシが、ピカチュウとともに旅をしている」くらいで充分で、ゲームやアニメシリーズの知識がなくても特に問題がありません。
ポケモン好きな子供の付き添いで映画を見に来たけれど、ポケモンのことは全然わからない親、にとっても、映画のみを純粋に楽しめるのでおすすめです。
主人公はココよりもむしろとうちゃんガルーダ?!
今回の主人公は、ポケモンシリーズの主人公のサトシではなく、ポケモンに育てられた野生児のココです。
ですが、実際に見てみるとむしろ、ココを育てた「とうちゃんガルーダ」こそが主人公なのでは?!という気がしてきます。
子供から見るとまた違うのかもしれませんが、親の立場から見ると、とうちゃんガルーダが非常に魅力的なキャラクターでした。
親の視点から見ると泣ける
親目線で見ると、同じく親の立場である「とうちゃんガルーダ」には強い共感を覚えてしまいます。
特に、冒頭のごく短い尺で、赤ちゃんのココを拾って育てる決意をしたとうちゃんガルーダが、たったひとりで孤軍奮闘しながらココを育てていく描写、ご飯を食べさせたり、寝かしつけたり、泣きわめかれて途方にくれたりする様は、私が通り過ぎたばかりの子育ての日々と重なって泣けてきます。
少年ココの物語でありながら、いきなり親となったとうちゃんガルーダの描写が丁寧なので、親の視点から見ると非常に感慨深いです。
父と息子で見に行くのがおすすめ
ココは、ポケモンに育てられた少年。
ココを育てたのは、森に主として君臨し、ほかのポケモンたちから恐れられているザル―ドのひとり。
ココととうちゃんザル―ドは血のつながりもなければ種族も違いますが、確かな親子の絆があります。
ですが、この物語にはココの母親役は出てこず、家族の物語というよりは父と子の物語です。
女の子向けではないというわけではないのですが、物語とのシンクロが強いのはやはりお父さんと男の子の組み合わせでしょう。
父と息子の組み合わせで見に行くのは一番おすすめです。
作品のテーマは実は重くて、もりだくさん
「劇場版ポケットモンスター ココ」のテーマは親子の絆が中心ですが、その他にも様々な重要なテーマがちりばめられています。
人と自然の共存について、伝統と革新の軋轢、種族を超えた絆、差別との闘い・・・
重めのテーマを扱いながらも、展開の早さと躍動的なアニメーションで子どもを飽きさせず、最後まで勢いで持っていく感じです。
森を縦横無尽に飛び回るザル―ドやココのアニメーションのスピード感に見入っているうちにあっという間に上映は終了しましたが、振り返ってみれば様々なテーマを内包していたことに感心しました。
「劇場版ポケットモンスター ココ」レビュー・感想まとめ

今回の「劇場版ポケットモンスター ココ」は、完全にココと父ちゃんガルーダの物語です。そういう意味で、サトシもピカチュウもおまけだし、一応出てくるロケット段も、余計なことはするけど添え物。
そういう意味では、ポケモンの世界観をほとんど知らなくても問題ない(ポケモンというのがいるんだな、くらいで大丈夫)し、知らなくてもきっちり物語にのめりこめるように作られている良作です。
また、親、特に父親の視点で見た場合、冒頭の数分で心をつかまれます。子育てって大変だよなぁ、子供が小さいとき大変だったよなぁ、というのが映像とともにフラッシュバックしてきます。
その後は、人と自然の共存、しきたりの呪縛、親子の絆、種別を超えた絆、少年の成長、などが立て続けに詰まっているストーリーです。
テーマが重く、しかも多いため、下手すると教訓じみてしまい面白くなくなるところを、アニメーションの鮮やかな動きや声優さんの演技によって巧みに引っ張っていく感じで飽きませんでした。
子供に、詰まっているメッセージのすべてはは伝わらないかもしれない、でもそれでもいい、と思います。
今、2021年の1月ですが、コロナの影響もあって、様々な体験や友達とのつながりなどが立たれがちな子供たちに、少しでも楽しみを、そして少しでも何かが彼らの心に残ればという気持ちが湧き出た作品でした。
それでは
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