2017年8月に公開されたアニメ映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」は、 1993年に若き日の岩井俊二監督が撮ったドラマのリメイクのアニメ映画です。
こちら…前評判が大きすぎたせいもあるかもなんですが何故か…やけに評価が低い。
私も見ましたが、そこまでためかな…?首を傾げたくなるほど、不思議なほど低いのです。
映画.comで2.5、Yahoo!映画で3.2です(2019年7月現在)

これって結構低いんですよね・・・
そこで、なんでこんなに酷評されているのか、考察してみました。
ネタバレしまくりですので、まだ見ていない方はご注意ください。
ちなみに現在、プライムビデオで視聴可能です。
主題歌が非常に有名ですよね。
評価が低い理由1:アニメ「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」はラストが非常にわかりにくい
酷評の理由はもうこれに尽きるのではないか…と思うのですが…
ラスト、圧倒的に分かりにくい。典道どこ行ったんだよ。
2学期の始業式のと思われる朝、なずなの名前が呼ばれないのは当然だからいい。そもそも、もう除籍なので呼ばれない。
しかし呼ばれても返事のない生徒、典道。返事がない=欠席、なんですが、これがほっぽり出されたまま、なにも回収されずに終わってしまいます。
普通に、深読みせず考えるなら、感傷に浸ってる典道くんは始業式をばっくれて、どこかでなずなのことでも思い出しているだろう…
もう少し踏み込むなら、もしかしたらなずなの引越し先の街まで会いに行ったかもしれない(始業式の日にいくのは不自然だけど)
この辺りが落とし所だと思うので、紅の豚のラストシーンの飛行艇のように、典道と思しきシルエットでも小さく入れといてくれればと思うのに、なにもない。
そのため、典道死亡説やら、異世界取り残され説も出ています。
映画や小説の、その後のことは視聴者や読者のご想像にお任せします、というスタンスは嫌いではないです。
が、主人公は思い出に浸ってるのか、死んでるのか、異世界に取り残されてるのか、では振れ幅が大きすぎて気持ち悪い。そりゃあ、悪評も出るだろと思います。
評価が低い理由2:アニメ「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」 は回収されない伏線が多すぎる
映画ではなずなの母親は3度目の結婚とのこと、なずなの父親は2番目の結婚相手です。
そして明言はされませんでしたが、事故か事件か…分かりませんが、すでにナズナの父親は亡くなっていると思しき描写がされます。
それを見ていたか見つけた、子供を背中におんぶしていた男性についての言及も何もなし。
この、おそらく亡くなって水に浮いていた男性の手には明らかにもしもの玉があったのですが…それについての伏線回収は一切なし。
しかもなずなの父親がいなくなったのは一年前。なずながもしもの玉を拾ったのは今朝。
もしもの玉を父から引き継いだというにはタイムラグもありすぎるし、そもそもなぜ父親がそんな不思議な玉を持っていたのかも不明。そのあたり全部ひっくるめて結局、モヤモヤする、という結果に。
描写するならするでもう少し伏線は回収してくれないとイライラしてしまいます
評価が低い理由3:アニメ「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」のなずなは生々しすぎて引く
この物語、岩井俊二実写版では6年生、アニメ映画版では中1と、多少の年齢差はあるのですが、それにしてもまだ10代前半なはず。
典道君は年相応にそれなりに子供っぽく書かれていましたが、なずなの描写は一体なにを狙ったのか。
なずなは綺麗で大人びた雰囲気の少女なのだろう、とは思いますがそれにしても生々しい。生々しすぎてちょっと引く。
美しく大人びてミステリアスな少女なのであれば、もっと硬質な透明感重視の描写でもいいのではないかと、個人的には思います。
妙に女らしすぎる書かれ方に違和感を感じ、なんだか気持ち悪いなぁと思ってしまいます。
評価が低い理由4: 「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」 実写版とアニメ版の相違
本作は、特に序盤など、オリジナルへのリスペクトが感じられ、構図などもかなり寄せてきている部分があります。
後半はまるで違う展開になりますが、やはり、オリジナルあってのリメイクなのです。
それゆえ、オリジナルのファンの存在無視できず、オリジナルとの差異への批判はどうしても出るだろうと思われます。
これはリメイク作品の宿命なので致し方ないでしょう。
しかも前述のとおり、主人公たちの年齢設定やキャラメイク、後半の展開はオリジナルとは全然違うため、オリジナルのファンからの批判は当然といったところです。
アニメ映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」の評判が思いのほか悪いわけ まとめ
いまいち評判の良くないアニメ映画版「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」ですが、こうやって悪評の理由を考えてみると腑に落ちる部分は多くあります。
が、そうだとしても、全体的に見れば私は、個人的にはそこまで最低ではなかったかな、と思っています。
色々とバランスの悪い点はぬぐえないものの、大枠で見れば、家庭の都合、周囲の大人の都合で強制的に大人になっていかなければならない少女と、その子を好きな少年。
少女のおかれた立場は厳しく、少年は何とかしてあげたいと思うもののやはり力不足で、彼も少女に引きずられるように少し大人にならざるを得なくて。
離れ離れになってしまう現実にあらがうように2人でじたばたしてみるものの、結局は現実を受け入れるしかないと悟って別れていく。「一緒にいてくれてありがとう、でもさようなら」という王道のストーリーは成り立っていたからまぁいいのかなと。
ラストシーンの後味の悪さはもうどうにもならないので想像力でカバーするしかないです
そこまでフォローして好意的に見たとしても、なずなのキャラ設定はやりすぎです。もう抑えた、普通の綺麗な中学生だったらまた評価が違ったと思うんですけどね。残念。
それでは。